詩

夕焼けが赤すぎる。緩慢に死に近づいてる。サイレンが遠くでずっと鳴っている。遠くの雨の音がずっと聞こえている。腐りかけた夏の匂いがしている。白いスカートがただ僕のためだけに揺れている。君を愛している。ただ愛しているから、愛しているって言って。送電塔のぼってふたりで電線で奏でたメリークリスマスを聞いて、メロンソーダかぶって嫌だねって笑っている姿が目に浮かんだ。
蝉の音が響いている町は君の影をまだ揺らしているけど、君のことをずっと映している記憶は落ちていく君で終わっている。君は君を燃やす火の中にいる。白いビニールごしに見える空が綺麗すぎる、まだ愛している? もし愛しているなら愛しているって言って。真夏に降ってもわたしは、きっと白いから雪みたいだよねって送電塔のぼって言ったね。電線で奏でたメリークリスマスを聞いて、いつかの夏祭りでちょっと暑いからメリークリスマスと言って、メロンソーダかぶって嫌だねって笑っている姿が目に浮かんだ。
killmilky